カテゴリ: 半翅
長いの短いの
地表をちょろちょろと歩くカメムシ。去年の春に初めて出会った。綺麗な色と滑らかなフォルムから最初に採った個体(右)を丁寧に標本にした。せっかくなので種名も知りたいな、と思って見慣れないカメムシの図鑑をめくると、とても似てるけど翅が飛べなさそうなくらい小さな種類が見つかった。
アシブトマキバサシガメ(Prostemma hilgendorffi)。普通種らしい。これの近縁種かな、と思って説明を読むと、普通は短翅だけど長翅もいるよ、と書いてあった。ということはコイツも同種か。シマアメンボみたいな感じで長翅はちょっぴりレアなのかなと思ったら、わりといるらしい。せっかくなので短翅型も欲しいと思い、採集して並べてみた。(余談ですが、サシガメ科だと思ってたらマキバサシガメ科ってまた別にあるんですね)。
地表生活に特化できるように翅が退化してるんだろうけど、そういえばシフティングで採れるカメムシたちはわりあい立派な翅をお持ちだったりする。生活圏への適応は仲間内では一歩リードしているのだろうか(カメムシの翅は普段たたんであるしあまり邪魔にも思えないが)。
素朴な疑問だが、こういう長翅型と短翅型がいる場合、長翅型は飛べるのだろうか。