邑遊自適~好蟻性的俺~

昆虫(アリ)を中心に、たまにしょうもない趣味を綴っていく日記。 笑いなしオチなしでの~んびりやっとります。コメントやリンクも大歓迎です(リンクの際はご一報ください)。画像の無断転載はお控えください。

現在、採集した日本産アリ類(2014~)は160種(雌85種,雄45種)!!! 全てのアリをこの目に焼き付ける!!!

カテゴリ: 膜翅

寒くなってくると採集に行かなくなり,行っても採れる虫が少なくなるのでネタ切れに困らされる.rhyssinae
オナガバチ.オス.オナガバチの仲間は産卵管だけでなく後体節も長い.もちろんスケールはだいぶ小さいが,大型種は30mmを超えるので迫力がある.
その中でも1cmほどしかない小型種はいる.どの世界にも大きいのがいれば小さいのがいるものだ.
rhyssinae-head
この個体も相当小さく,採ったときはまさかこれがオナガバチとは気付かなかった.
いくつかの特徴から,Triancyraかな?と予想したがさて.
rhyssinae-d
オナガバチは模様がポイントになることも多いが,今回はよく分からなかった.
小さいオナガバチは同定が難しいらしく,断定は避けておく.記録の多い県の個体だし,急いで同定する必要も報告の必要性もない.まあそのうちできるようになるだろう.
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篩いをしているとアリや甲虫だけでなくハチが落ちることがある.
偶然そこにいた,というものもいるだろうが,中にはリター層が生活史と関係あるものもいるだろう.
diapri
ハエヤドリクロバチ科(Diapriidae)の一種.ハエヤドリクロバチは名の通りハエに寄生すると言われており,スウィープでよく採れ,イエローパンやマレーゼにもよく入る,身近なハチだ.
篩いで落ちる個体はリター層にいるハエの幼虫(や蛹?)を探して歩き回っているのだろう,ハチの中では一番よく目にする.余談だが,このグループにはアリに寄生する種がいくつか知られており,日本でも見つかる可能性がある.国内の種に関しては分類は手つかずだが,その内生態も含めて少しでも貢献したいものだ.
hanenashi
hanenashi2
この2つはどちらもヒメバチ.無翅か短翅のヒメバチには,アリのように見えるものもいる.しかし,長い触角をピコピコ動かしているので見間違えることはない.
私の場合,こういうヒメバチは偶然採れることがほとんどだ.こやつらもホストを探して歩き回っているのだと思う.寄生バチに寄生する高次寄生者だったかしら.
nagako
多分ナガコバチ科(Eupelmidae)の一種.アルコールに入れるとイナバウアーのような格好になる(本来のイナバウアーに反る動作はないが).
eupelmidae1
参考画像.Anastatusとかその辺だろうか.なんか翅短い?
落ち葉の下よりも木の幹で見かけることが多い気がする.たまたまそこに居た系だろうか.こういうのが入ることもあるのが篩いの楽しいところ.いろんな虫が採れる.

他にはちっちゃーいヒゲナガクロバチ科(Ceraphronidae)がよく採れる.
ceraphronidae1
これに近い仲間のオオモンクロバチ科(Megaspilidaae)もたまに採れる.タマゴクロバチ科(Scelionidae)もよく見るし,シリボソクロバチ科(Proctotrupidae)も何回か見たことがある.
tamagokuro1
これらのハチについては採った種の生態が分かっていないものかもしれないので,一応Siftingとラベルに付け加えている.役に立つかは分からない.でも,この採集法は生態を想像しやすいし,書かないよりはいいだろう.

篩いは,空を飛び回っている虫が採れなければ派手さもないので心無い人から"つまらない採集"と言われたこともあるが,私は面白さを知っているし,何より楽しいと感じているので一生やめないと思う.目と腰に来たらやめるかも
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私はアリが好きで、集めていることはこのブログを読まれている方は当然ご存知だと思います(アリ以外の話題すごく少ないしね)。また、ハチについて調べていることから普段からアリ以外のハチの仲間も採るのですが、なんの因果かアリと名前のつくハチによく縁があります。
和名にアリの名を冠すハチは、アリバチ、アリバチモドキ(今日ではアリバチ科に入っています)、アリガタバチ、アリモドキバチ、シロアリモドキヤドリバチ、アリヤドリバチ、アリヤドリコバチ、アリヤドリコマユバチがいます。偉そうに縁があると書いておきながらアリヤドリコバチとアリヤドリコマユバチとシロアリモドキヤドリバチは捕まえたことがありませんが(後ろ2つは珍しいから許してください)、他は一通り採っていて、なおかつ結構採集したハチの中で割合が高いような気がします。書き進めていてそうでもない気がしてきました。

世に数多あるアリと名前のつくハチの中で、極めつけに変わったハチはアリモドキバチ(Embolemidae)でしょう。
アリモドキバチはセイボウ上科に属するハチで、地中性のウンカに寄生します。ウンカの脇腹にくっついた幼虫は、同上科で同じようにウンカに寄生するカマバチの仲間と似たように見えます。
メスはアリのように無翅のものもいて、飛べないような小さな翅を持つだけのものもいます。また地下で生活を送るためか複眼が退化傾向にあります。大きさもちょうど小型~中型のアリと同じくらいで、これを一瞬見ただけだとアリに見えるかもしれません。私は生きたものを見たことがないので想像ですが。

対してオスは有翅で、目も大きいです。頭がメスと同様洋ナシ型をしていること以外は、普通のハチじゃん、って感じがします。
emboke os
オスはマレーゼトラップやスウィ―ピングでよく得られるようで、私も毎年たくさんのアリモドキバチを捕まえています。見た目はコマユバチかハエヤドリクロバチに少し似ていますが、動きがやたら俊敏で、網の中で動いている姿を見ただけですぐにアリモドキバチだな、と分かります。
embole osu
日本には7種が住んでいて、その性別が見つかっているものでは種類を調べることもできます。
しかし、オスの場合は交尾器を見る必要があり、種類を調べるだけでも少し面倒です。
触角の長さの比で同定できるという検索表もあったので写真では柄節の長さ(赤棒)と鞭節第1節の長さを比較してみましたが、これだけでははっきりと区別はできないようです。
embole osu2
embole osu3
角度の関係もありますが、一番上の個体と下2つは触角の比率は違いそうです。ちなみに、一採集地において、一番上のように鞭節第1節が柄節の2.5~3倍ほどの個体が9割ほどを占めました。余裕があれば交尾器も見てみたいところです。

アリモドキバチは最初発見されたときクシケアリ(Myrmica)の巣から見つかったことから、好蟻性ではないかと言われていました。今日では否定されていますが、アリと関わりがあるように思われていたことや、なぜかよく採れることなど、なんとなく縁を感じてしまうことがあります。いつかメスを見てみたいものです。ツルグレンやチビゴミ掘りを続けていれば、珍なアリとともにひょこっと現れてくれそうな気がします。
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キバラハキリバチ(Megachile xanthothrix)。海辺のハマゴウにきていた。名前の通りの黄色い腹部の毛がとても美しい。飛んでいても一目瞭然だ。これを採ったときはこの場所には別件で訪れていたのだが、網を持ってきて正解だった。香川県で初採集して以来の再会。どちらも海の近くで採っているので、これを見ると青い海と白い砂浜を思い出す。
県内では先輩が採っていた個体を見たことがあるが、私はこれが初めて。他の県ではRDBに載るなど数を減らしている種類。この綺麗なハチが、いつまでも見られるように保全していかなくてはならない。
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以前オナガバチを採った場所をまた訪れてみた(虫の日参照)。前回は見られなかった、オナガバチのオスがわらわらと集まっていた(種類が分からないので修正しました)。これは羽化するメスを待ち受けているらしい。
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しばらくするとメスが飛んできた。これはオオホシオナガ(Megarhyssa praecellens)で大丈夫だろう。前回の個体よりもだいぶ大きかった。個体差大きいんだなあ…。

今では発生地が分かっているので当然のように出会えているが、これまで見ることすら叶わなかったオナガバチ。網に入れるまでは最高のハチだ。
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