邑遊自適~好蟻性的俺~

昆虫(アリ)を中心に、たまにしょうもない趣味を綴っていく日記。 笑いなしオチなしでの~んびりやっとります。コメントやリンクも大歓迎です(リンクの際はご一報ください)。画像の無断転載はお控えください。

現在、採集した日本産アリ類(2014~)は159種!!!全てのアリをこの目に焼き付ける!!!

カテゴリ: 採集記

昼ご飯を食べ、場所を変えてまだまだ採集。海岸で浜の風と匂いを感じながら篩う。
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ハネカクシ。
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湿った流木を割ると出てきたケブカアメイロ(Nylanderia amia)。コロニーだったはずだが女王は落とせなかった。
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ごみだま。沢山いたけど、ウジャウジャという程ではなかった。
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ぞうりにわらじ(すいません面白くないです)。

あんまり大したものいなかったので、海浜性の虫を採ったと確認して山へ移動。
海から少し離れた山。数日前の雨の影響からかまだだいぶ湿っているが、環境は良さそう。そのあたりを何回かものすごく適当に篩ってみると、何かしらアリが入った。
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何かしらの一つ、ナンヨウテンコクオオズ(Pheidole parva)。名前が長い。かなり短縮されてブギオオズとも。

これだけ適当でも何種か入ってくるのは当たりだ。真剣に篩う。
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クビレハリアリ(Ooceraea biroi)。かなりカッコいいアリ食のアリ。この仲間では一番普通種だけど、カッコいいもんはカッコいい。
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余談だが、これまでに日本で見つかったクビレハリアリ(4種)は全部クビレハリアリ属(Cerapachys)に属していたが、去年(2016年)の論文で4属に振り分けられた。このビロイはOoceraeaという属に移動した。西表島ではもう一種、Parasysciaに属することになったクビレハリアリがいるはずだが、そちらは結局見つけられなかった。ちくしょー。
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擬死するミナミフトハリアリ(Ectomomyrmex sauteri)。こんなに大きいと擬死されてもさすがに気付いちゃうよ...。わりとじっとしてるから自然界では普通に効果ありそう。

この日はあっち行ったりこっち行ったりを繰り返したので、ここではあまり採集できなかった。またの機会に、ととりあえず宿へ戻った。テレビをつけるとちょうどWBCがやっていて、興奮しながら応援した。勝てて良かった。
日本が試合に勝った嬉しさと明日どんなアリに出会えるだろうという楽しみでなかなか眠れなかったが、なんとか意識をとばしてこの日を終えた。
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西表島二日目。この日からだいぶ長い時間採集にあてられるので、少し遠くまで車を走らせる。
目的地に到着すると、車窓からてふてふが沢山飛んでいるのが見えた。これは期待できそうだ(チョウは採らないけど)。

歩いて網を振るだけで虫が飛び出してくる。すごい…さすが南の島、3月だろうと関係ない。
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こいつらは網で掬うまでもなく多いことが分かった。
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一日目に港の近所で不妊虫放飼がどうのこうのって書いてあった車が停まっていたし、このミバエはもしかして放されたウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)なんかな、とか思いつつ進んでいく......…しかし、ミバエは入るがハチが全然入らない。まだ早いのかな…とかさっき思ったことと真逆のことを考えながら、淡々と網を振る。
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あ、そこそこの大きさの甲虫が入った。
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クビナガゴミムシだ。綺麗。雰囲気はフタモンクビナガに近いけど、エリトラの模様が全然違う。暇があったら原色めくってみよう。
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あ、カマキリの幼虫だ。可愛い。ハラビロかな。
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あ、四国にもいる奴だ。ヨツモンカメノコハムシ(Laccoptera quadrimaculata)。分布を広げている種で、沖縄でなくとも九州と四国であれば採れる。九州(地元)と四国(下宿先)にすんでいると書きつつ採ったことがなかったので、けっこう嬉しかった。うちの大学の人と縁のある虫。
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もいっこカメノコ。タテスジヒメジンガサハムシ(Cassida circumdata)。スイカみたいな模様が素敵。実はこの虫に初めて出会ったのは台湾で、そのときは海外のカメノコハムシきれ~、とか思っていたものだった…おまえ日本にもおったんかい!

そろそろハチも採らんと…
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ハチが採れないといっても、このコハナバチとメンハナバチ、ツヤハナバチは多かった(多分ほとんど同じ種だろうけど…)。そして撮ったときは気付かなかったが、
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こいつわりと絶望的だった。


ちなみに、
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同じ個体。無事に逃げ切ったというか気付かない間に他の花に移ったというか…。生きるか死ぬかは結構運だ。
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申し訳程度のチョウ要素。リュウキュウアサギマダラ(Ideopsis similis)ばかりでアサギマダラ(Parantica sita)は見たっけ…という感じだった。石垣島ではアサギマダラも少しは見たけど…。

イエローパンを置けば大量に採れるコバチやクロバチばかり集まり、せっかく網を持っている意味がないじゃないか!と思い始めたころ、目の前を黄色いのがよぎる。ハエか?いや、あの大きさと動きはハエっぽいけど見覚えがある。少し前まで杖になっていた網をとっさに振り、採った。
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キサピン!キイロヒラタヒメバチだ!こいつらは綺麗な黄色をしていることもあり人気のグループだ。南の方に多く、日本本土では採れる種はたかが知れている。
しかし!ここは西表島!きっと南西諸島でしか採れない奴だろう!同定楽しみ~!
とその場では思っていた。しかし、採集を終えてアルコールに移す際に既に嫌な予感がしていた。
予感は当たり、本土にも居る一番の普通種、ミノオキイロヒラタヒメバチ(Xanthopimpla clavata)でした。でも、綺麗なハチであることに違いはないし、本種を佐賀で初めて捕まえたときはけっこう感動したものだ。

正午になったところでご飯のため採集終了。水溜りから枯れ葉を網代わりにゲンゴロウを採ったり、大きくて綺麗なツチバチを採ったりと採集自体を楽しめた。
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車に乗る前に綺麗なバッタを見つけた。イリオモテモリバッタ(Traulia ornata iriomotensis)の幼虫だろう。モリバッタの中ではイリオモテが一番綺麗と聞いていたので見てみたかったが、少し残念なことに幼虫だった。今度は成虫を見たいな。

昼ごはん(もう何食べたか覚えてない)を食べてからは海へ向かった。結構写真を貼ったのでまた次回。今回はアリ、なし!
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3月に行ってきた西表島のことを書きます……

              ↓どうでもいい独り言↓

今年の春休みはどうしよう。
一昨年は石垣島に行ってとっても楽しい思い出を作ることができた。昨年は、残念ながら学会とその準備で遠くには行くことができなかった(学会は楽しかった)。今年はどうしよう。旅行好きの親から送られてきた遠征候補に目を通しながら、いろんな南の島の採集記に目を通しながらぼーっと過ごしていると……いつの間にか2月も半ばを過ぎていた。もう決めなくちゃー、と狙いを沖縄島、久米島、西表島に絞る。本島はまた何度も行けるだろうし、西表は前に行った石垣とたいして住んでる虫変わらないだろう。久米島行ったことないしなんか面白そうだからここにしよう。1人のんびり久米島旅。それもいいじゃないか。場所が決まったので資金援助のために親に電話をした。
久しぶりに親と話し、沖縄はいいねえとかなんとか言っていると、親は10年くらい前に家族で行った八重山諸島めぐりの旅の思い出を話しだし、私もそのことを思い出していた。初めての沖縄、なぜか本島には行かず石垣島、西表島、竹富島、波照間島を巡った(与那国島は飛行場の天候が悪く上陸できなかった)。同じ九州とはいえ、全くの別世界。生えている見たこともない植物、飛んでいるカラフルな蝶、青く澄んだ海…。その全てに感動した小5の春。その後も中1、中3のときに家族で行ったが、その際はどちらも沖縄島のみで、両親が八重山の地に降り立ったのは一度だけだった。2年前の石垣島遠征を終え帰ってきたとき、息子の思い出話に目を輝かせていた両親。
いろいろ話して、私は久米島行きをキャンセルし、約10年ぶりの西表島に、家族で行くことを決めた。

                 ☆本編開始☆
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来た。私にとっては高校の修学旅行以来5年ぶりの西表島。両親にとっては11年ぶりである。家族での沖縄は7年ぶり。
家族での沖縄もそうだが、思えば家族旅行も久々だ。私が下宿していることと親の仕事から、なかなか行けなかった。今回も大人に春休みなどないわけで、期間は短め。だから、採集記ではなく旅行記ということにしよう。
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港から臨む西表の森。このときはまだ、石垣の焼き直し(とても失礼)という認識があった。前日ものすごい大雨が降ったとかでどこも湿っていて、篩いをするには少し不利。まあ初日だし久しぶりに虫が採れる感覚を味わおう、と車を借りて泊まるホテルへ向かいつつ適当なところで採集。
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西表で初めて目にしたアリが、これ。黄色いクレイジーアント、アシナガキアリ(Anoplolepis gracilipes)。外来種で世界中いろんなとこに広がり、持ち前の繁殖力と強い蟻酸で侵略する。オーストラリアのクリスマス島で大量に発生するカニにちょっかいを出すことでテレビでもたまに見かける。まだ網はトランクに入っており吸虫管しか持っていなかったので、しかたなく吸う。蟻酸きつい。ケアリの女王くらい。
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サシガメ。キベリヒゲナガサシガメ(Euagoras plagiatus)とかいう奴だろうか。サシガメの肩に生えたトゲかっこよくて好き。
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跳ぶ系ハムシ。よく跳んだ。

ガの死骸に集まるクロヒメアリ(Monomorium chinense)を仕方なく吸っていると、目の前を黒い羽ばたきが。珍しくとっさに反応して吸う。そのときガも一緒に吸ってしまったが、成果は素晴らしいものだった。
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ベッコウバチだ。なぜ羽ばたきが黒く感じたかはすぐに分かった。このベッコウ、翅が黒い!
翅に白い紋があるベッコウならけっこういるが、こんなに黒い翅をもつ奴もいたのか…と驚いた。羽ばたくと、濃い黒の中に白い二重線が見えて超かっこいい。このカッコよさは、生きて羽ばたいているものでしか見られない。もしかすると、普段イエローパンに大量に入っているベッコウにもこんなかっこいい部分を持っていたものがいたかもしれない。やっぱり、虫は生きているときが一番だ。
ちゃんこめさんよりニセヒラカタクモバチ(Apinaspis myrmecoides)かもしれないとご教示いただきました。今度同定してみます。

ホテルに着き、チェックインしてのんびり。夕飯を食べて少しホテルの周りを散策。このホテル、けっこう周りが緑いっぱいで、ここだけでも普通に採集できそうな感じ。ヘッドライトを手に持って懐中電灯代わりにし、ケブカアメイロオオアリ(Camponotus monju)でもいないかと探す。
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ここでも黄色いのが。コロニーで移動していたらしく、女王も見られた。この種の女王は初めて見たので、ありがたく採集。
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ホテルの灯りにきていたカメムシ。西表とはいえまだ肌寒い夜だったが、この他にもチョウやらガやら、ゾウムシ(たぶんシロアナアキ)もきていた。
結局ケブカアメイロオオアリは採れず。ケブカアメイロアリ(Nylanderia amia)は採れたけど。
初日は夕方からだったため採集は全然だった。明日からは頑張ろう、と次の日に行く予定の場所をカーナビに入れて、1日目はすぐに寝た。

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長い間忘れていました。やっと完結です。
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最終日の朝。最初は雨風に打たれ大丈夫か心配したものですが、最後はこうやっていい天気。よかったよかた。
長い間お世話になったピットを全て回収。
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ツシマオサムシ(Carabus japonicus tsushimae)。最終日にしてやっと1つ入った…♀だったけど。

回収し終わると、最南端へ向かう。まだだいぶ時間はある。

天気良好。ハチぶんぶん飛んでる。
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きむね(Xylocopa appendiculata circumvolans)。あんまり採る気がなかったから撮っていた。
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ハラアカヤドリハキリバチ(Euaspis basalis)。労働寄生するハキリバチで、朱色の腹部がとってもGood!
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ぎんぐち。有剣界のマスコット。顔が大好き(かわいい顔参照)。今度図鑑で同定します。←イワタギングチ(Ectemnius schlettereri japonicus)でした。
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オオフタオビドロバチ対馬亜種(Anterhynchium flavomarginatum tsushimarum)。黒い。もうかっこいい。
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ここまで真っ黒なものもいた。本土産と並べるとなお良い。
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最南端で出会ったツマアカスズメ(V. v. nigrithorax)。もう隅々まで来てるんだなあ…。

駐車場へ戻ろうとしてぼちぼち歩いていたとき、細長い棒みたいなのが飛んでいるのが見えた。
初めて見たのに一瞬で分かった。
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子供がデザインしたような形。現代美術家がこういうの作ってそう。
オオコンボウヤセバチ(Gasteruption japonicum)。
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これは宇宙から来たって言っても信じてもらえそう。知らない人は初見でハチってことすら分からないようです。
ネットで見ていて生きたとこを見てみたいと思っていた好きなハチでしたが、今回で大好きになりました。小さな翅のわりにけっこう羽ばたきが強く風を感じました。

満足して対馬での採集は終了。
そして港へ。
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駐車完了したとき、メーターがきっちり9999。縁起よく終わりました。
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さらば、対馬。7日間ありがとう。また来るかも。

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5日目の朝。採集地のすぐ近くで泊まっていたが、遅く起きたせいで先輩は既に採集に出かけていた。
眠くて山に登る気にならないので目の前のアベリアに来ているハチを狙うことに。
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ちょっと掬うだけでこれ。ハキリバチさんおはようございます。
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ふと美しいガが目にとまった。このガは私でも名前を知っている。オキナワルリチラシ(Eterusia aedea sugitanii)。翅の緑色が吸い込まれそうな美しさだ。顔も見たいな~、採集はその後でいいや~、とたかを括って写真を撮ろうとしたら飛んで行った。網を構えたときには姿はどこにもなかった。なにやってんだバカ。

先輩も朝の採集を一通り終え(足をダニにやられていた)、私がチョイスした採集地、島の北部へ。
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対馬ではこのようなものをいくつも見かける。これは、対馬の養蜂で用いられる蜂洞と呼ばれる巣箱で、下の隙間から蜂が出入りする。今回の採集では、ほとんどミツバチの入った箱は見られず、空のものばかりであった。それだけでなく、養蜂に用いられているニホンミツバチ(Apis carena japonica)も一頭も見かけなかった。これは"あのハチ"の影響も少しはあるのかな…そう思いながら進んでいくと、"あのハチ"が現れた。
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つい最近定着が確認された、ツマアカスズメバチ(Vespa velutina nigrithorax)。中国原産で近年急速に分布を拡大している外来種。今まで南部でばかり採集していたので姿を見なかったが、北部ではけっこう見られた。大きさは聞いていた通り小さい。色合いは南西諸島に生息するツマグロスズメ(V. affinis)を黒っぽくして腹部の黄色の位置を入れ替えたような感じ。北九州には来ちゃったけど、本土には来てほしくないなあ。

他にハナバチを大量に捕まえ、そこそこのテンションで日中の採集は終了。
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すっごく綺麗な夕焼けを見ながら(ではないが)北部の温泉に入り、夜へ備える。

この日は夜の山登り。昼間とは違う雰囲気にワクワクドキドキしながら登り、虫を見つけたらつまんでいく。
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もうお馴染みのアメイロオオアリ(C. devestivus)。この個体はメジャーワーカーで、頭が大きい。アメオオは基本的にクロオオアリ(C. japonicus)やムネアカオオアリ(C. obscuripes)より一回り小さいが、こいつはそれらと遜色ないサイズだった。
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森の住人風。今回多数見かけたことでどんなところにいるか分かったので、愛媛でも採ってやる。
写真には撮らなかったものの、アメオオの他にもチクシトゲアリ(Polyrhachis moesta)が複数得られた。意外と夜活動してる?
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あかがえる。
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石をひっくり返したらいたサンショウウオ。どの種類になるのだろう。
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キオビ(E. f. lucidofasciata)。いい色だ。
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タイショウオオキノコ(Episcapha morawitzi)3兄弟。いわゆる普通のオオキノコの色をしているが、デカい。

山には当然灯りなどないわけで、真っ暗闇を進んでいく。そんな中、上方に光が見えた。ライトの灯り。動いている。複数。
これは同業者に違いない、と思い駆け上る。出会ったのはkinkysの方々。Twitterでのフォロワーさんがちらほら。Twitterから同時期に対馬にいらっしゃることは存じてましたが、まさかここでお会いするとは(実は先輩は博多港で既に話していたらしい)。なかなか楽しくお話することができました。

秋の対馬の山中で、虫屋同士が立ち話にふける。いいものじゃないですか。

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