自分のすぐ近くというのは,なかなか訪れないものである.
お隣の山口県に行ってきた.そういえば,最後に山口で時間を過ごしたのは何年前だろう……福岡県民にとって山口県は,北九州から橋でスッと行けるおとなりさんである.天気予報で一緒に表示されるし,鹿児島宮崎よりよほど九州という認識がある(南九州を悪く言っているわけでは決してない).子どもの頃は,山口市はもちろん,萩市,美弥市などにも行った.家族旅行でも,学校行事でも,ちょっとした小旅行でワクワクしたものだ.
山口で一番訪れた場所は,福岡県のすぐとなり,本州の西端である下関市に違いない.
久々の下関は,すごく都会に見えた.マジマジと街並みを眺めたことはなかった気がする.
駅前の花壇の下に巣食っていたアリ,インドオオズアリ(Pheidole indica).放浪種.いろんな物が下関に運ばれてくるという証の一つでもある.
今回は,なんとも有難いことに先日知り合った虫屋さんに採集地まで案内していただき,一緒に採集を行うことになった.本州での採集は1年ぶりくらいか.
山で見かけた虫たち.
コケムシの一種(Cephennodes sp.).
タマキノコ.ニセオオマルタマキノコ(Agathidium cariniceps)とご教示いただいた.篩いでAgathidium採ったの初めてでした.
これもコケムシ(Euconnus sp.).
ベッピンニセハリアリ(Hypoponera beppin).福岡に帰ってきてからよく見るが,九州(とその近所)では多いんだろうな.
ひっくり返ったケシガムシ.これ自力で起き上がれないのではないだろうか(普通そんな状況にはならないんだろうけど).
狩りをするアズマロゲリアアリミゾガシラアリ(Lordomyrma azumai).まあまあ少ないかな,という種.何かと縁がある.これからも沢山出会えそうだ.
ウロコアリ(Strumigenys lewisi).アメイロアリの巣があったのと同じ石の下に営巣していた.けっこう同じ石をシェアして暮らしていることがあって,大したものがいないな…と思ってすぐ石を元に戻すのは賢い選択ではない.
今回の石起こし最大の成果.
ノコギリハリアリ(Stigmatomma silvestrii).嗚呼,なんて素晴らしいアリなのだろう.大学一年の冬に出会って以来,何度かこの姿を目に焼き付けてきたものの,コロニーが出たのは初の経験だった.ひっくり返した石の上で数匹がゆっくりのそのそと歩く姿は,うん,良い.今回だけで10個体ほど採集でき,総合採集個体数はダルマアリを越えた気がする.世間的な珍しさと,自分が出会える数は必ずしもイコールではない.このアリは世間的にはちょっと珍しい程度のアリだが,私にとってはずっと"結構珍しいアリ"くらいで居て欲しい.
アリは20種ほど採集できた.リターが良く,まだまだ珍しいものが見られそうな雰囲気だった.
二人で4時間ほど採集し,夜はとんかつ定食をいただいた.車内でもそうだったが,ご飯のときもアリ談義に花を咲かせ,とても楽しい時間を過ごせた.このような繋がりは大事にしなくては.
夜,バスで福岡へ.日帰りだったが,十分な成果.下関,いい街だった.また来たい(非常に雑な締め).
お隣の山口県に行ってきた.そういえば,最後に山口で時間を過ごしたのは何年前だろう……福岡県民にとって山口県は,北九州から橋でスッと行けるおとなりさんである.天気予報で一緒に表示されるし,鹿児島宮崎よりよほど九州という認識がある(南九州を悪く言っているわけでは決してない).子どもの頃は,山口市はもちろん,萩市,美弥市などにも行った.家族旅行でも,学校行事でも,ちょっとした小旅行でワクワクしたものだ.
山口で一番訪れた場所は,福岡県のすぐとなり,本州の西端である下関市に違いない.
久々の下関は,すごく都会に見えた.マジマジと街並みを眺めたことはなかった気がする.
駅前の花壇の下に巣食っていたアリ,インドオオズアリ(Pheidole indica).放浪種.いろんな物が下関に運ばれてくるという証の一つでもある.
今回は,なんとも有難いことに先日知り合った虫屋さんに採集地まで案内していただき,一緒に採集を行うことになった.本州での採集は1年ぶりくらいか.
山で見かけた虫たち.
コケムシの一種(Cephennodes sp.).
タマキノコ.ニセオオマルタマキノコ(Agathidium cariniceps)とご教示いただいた.篩いでAgathidium採ったの初めてでした.
これもコケムシ(Euconnus sp.).
ベッピンニセハリアリ(Hypoponera beppin).福岡に帰ってきてからよく見るが,九州(とその近所)では多いんだろうな.
ひっくり返ったケシガムシ.これ自力で起き上がれないのではないだろうか(普通そんな状況にはならないんだろうけど).
狩りをする
ウロコアリ(Strumigenys lewisi).アメイロアリの巣があったのと同じ石の下に営巣していた.けっこう同じ石をシェアして暮らしていることがあって,大したものがいないな…と思ってすぐ石を元に戻すのは賢い選択ではない.
今回の石起こし最大の成果.
ノコギリハリアリ(Stigmatomma silvestrii).嗚呼,なんて素晴らしいアリなのだろう.大学一年の冬に出会って以来,何度かこの姿を目に焼き付けてきたものの,コロニーが出たのは初の経験だった.ひっくり返した石の上で数匹がゆっくりのそのそと歩く姿は,うん,良い.今回だけで10個体ほど採集でき,総合採集個体数はダルマアリを越えた気がする.世間的な珍しさと,自分が出会える数は必ずしもイコールではない.このアリは世間的にはちょっと珍しい程度のアリだが,私にとってはずっと"結構珍しいアリ"くらいで居て欲しい.
アリは20種ほど採集できた.リターが良く,まだまだ珍しいものが見られそうな雰囲気だった.
二人で4時間ほど採集し,夜はとんかつ定食をいただいた.車内でもそうだったが,ご飯のときもアリ談義に花を咲かせ,とても楽しい時間を過ごせた.このような繋がりは大事にしなくては.
夜,バスで福岡へ.日帰りだったが,十分な成果.下関,いい街だった.また来たい(非常に雑な締め).