邑遊自適~好蟻性的俺~

昆虫(アリ・ハチ)を中心に綴っていく日記. コメントやリンク大歓迎です (リンクの際はご一報ください).本ブログに掲載の物事はほとんどが未発表のものであり,報文・論文への引用は固くお断りしております.引用が必要な際は状況により情報を提供いたしますので,メッセージにてご連絡くださいませ.画像の無断転載はお控えください.当ブログの管理人および記事に登場する人物は実在の人物とは基本的に無関係です.当ブログの運営に関する御意見はブログ内でのみ受け付けます.ご了承ください.

現在、自己採集した日本産アリ類(2014~)は197種(雌124種,雄75種)!!! 全てのアリをこの目に焼き付ける!!!

2015年12月

今年2015年は増をテーマとし、採集に勤しんでまいりました。最終的に2015年の採集日数は68日となりました。石垣島、対馬、札幌といろんな場所に遠征し、たくさんの昆虫に出会うことができました。
また、今年は昆虫学会にも参加させていただきました。同じ昆虫を研究されている方々と出会い、とてもよい経験をすることができました。来年の学会の宿、早くとらなければ…。
来年も採集、研究どちらも頑張っていきたいと思います。一年間ありがとうございました。



※今年採集したアリ
Proceratiinae
イトウカギバラアリ・ヤマトカギバラアリ・ワタセカギバラアリ・ダルマアリ
Cerapachyinae
クビレハリアリ
Ponerinae
ヒメハリアリ・テラニシハリアリ・ヒゲナガニセハリアリ・クロニセハリアリ・ベッピンニセハリアリ・ヒメアギトアリ・ツシマハリアリ・ツヤオオハリアリ・ケブカハリアリ
Myrmicinae
エゾクシケアリ・クロキクシケアリ・ハヤシナガアリ・ヒメナガアリ・イソアシナガアリ・タカサゴアシナガアリ・クビナガアシナガアリ・ミナミオオズアリ・インドオオズアリ・ナンヨウテンコクオオズアリ・ヒメムネボソアリ・ハリナガムネボソアリ・カドムネボソアリ・ヒラセムネボソアリ・チャイロムネボソアリ・ハダカアリsp.A・ハダカアリsp.B・ヒメハダカアリ・ウスキイロハダカアリ・ケブカシワアリ・イカリゲシワアリ・サザナミシワアリ・フタイロヒメアリ・カドヒメアリ・オキナワトフシアリ・コツノアリ・サキシマウメマツアリ・タテナシウメマツアリ・カクバラアリ・キイロカドフシアリ・コガタカドフシアリ・ツヤシリアゲアリ・スエヒロシリアゲアリ・イガウロコアリ・トカラウロコアリ・セダカウロコアリ・キバナガウロコアリ・ヒメウロコアリ
Dolichoderinae
シベリアカタアリ・コヌカアリ・アワテコヌカアリ
Formicinae
ミツバアリ・アシナガキアリ・リュウキュウアメイロアリ・ヤエヤマアメイロアリ・ヒゲナガアメイロアリ・ヒメキイロケアリ・ヒゲナガアメイロケアリ・モリシタクサアリ・テラニシクサアリ・フシボソクサアリ・クサアリsp.A・クサアリsp.B・ツノアカヤマアリ・ヤマクロヤマアリ・アメイロオオアリ・クサオオアリ・ナワヨツボシオオアリ・アカヒラズオオアリ・クロトゲアリ・チクシトゲアリ・タイントゲアリ
計66種。
アリ採集から見ると、今年は北へ南へ赴き篩いまくったため北方系も南方系も採ることができた。しかし、北は北海道、しかも4日間のみだったので物足りない感じ。石垣島に11日間いたおかげで八重山の種は8割くらい採れたと思う。来年は沖縄本島に行き、南西諸島を充実させたいです。来年も良いシフティングライフを送りたいですね。
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年末なので実家に帰ってきた。掃除も洗濯もゴミ捨てもしなくていい空間。
ジュンク堂に行くのが楽しみ。
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Pyramica membranifera
Pyramica membranifera-head
トカラウロコアリ(Pyramica membranifera)。1.5mmくらいのちーっさいアリで、似たノコバウロコ(P. incerta)あたりとは基部から急に太くなる触角柄節で見分けられる。ギザギザした小さい歯を持つ顎でトビムシを食べる。顎が下向いてるのはなんでだったっけ…。体に泥が付いているのは、泥や土に体を擦りつけてアリの匂いを消して餌にばれないように潜むためと言われている(どこで見たのか忘れました)。
足摺再びにピンボケの生態写真があります。目が下の方についているため上からは目がないように見えて強そうでカッコいい。つぶらな瞳が見えるととっても可愛く見える。

名前にトカラとついていますがトカラ列島だけでなく太平洋側を中心に関東から沖縄まで分布しています。というか世界中に分布してます。
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本記事はアリ好きのために書き連ねるものであり有象無象の販売業者の同定を手助けするものではありません.そのあたりを業者はき違えぬよう,決して同定に利用しないよう気を付けて直ちにこのページから去ること.不遜な業者および飼育屋による本記事の利用が判明した場合は即刻公開を中止します.

※比較写真が小さいので詳しく見る際は拡大してご覧ください!!!また、今回の写真は全て80倍まで見ることのできる実体顕微鏡を使っています。倍率が異なる場合の見え方については検証しておりませんのでご了承ください。

日本では、土や落ち葉を篩うことで得られるアリに、ウロコアリというアリがいます。このウロコアリはウロコアリ属(Strumigenys)に属し、現在日本で10種が知られています。この中で、本土に生息するのはウロコアリ(S. lewisi)キタウロコアリ(S. kumadori)オオウロコアリ(S. solifontis)で、どれも似た姿形をしています(リンク先に申し訳程度の生態写真があります)。この中でオオウロコアリは前の2種と比べると体が大きく、顎が長く、前伸腹節刺という腰のあたりのトゲが発達しているのでよく見れば区別がつきます。しかし、ウロコとキタウロコはとっても似ていて、肉眼で見分ける(同定する)のは至難の業です。
Strumigenys lewisi説明
これがウロコアリ(Strumigenys lewisi)。
Strumigenys kumadori説明
こちらがキタウロコアリ(Strumigenys kumadori)。
今回はこの2種について自分なりの見分け方を書いていきたいと思います。
まず最初に、同定する際の注意。
①:なるべく生体ではなく死んだ個体がいいです。動き回られると同定に必要な部位が見にくいです。
②:①に近いですが、なるべく写真ではなくルーペや実体顕微鏡を用いた方が見やすいです。倍率は高いほど良いです。
③:個体変異があるので多めに採ってきた方が良く、その際はコロニーごとに分けて持ち帰らなければいけません。コロニーごとの変異もありそうで、更に私は同所的に2種を確認したことがありますので念のため。
④:コロニーに女王アリがいれば採ってきた方が良いです。絶対。理由は後で述べます。
⑤:多分そうだろうな~、と気楽に思っていた方がいいです。絶対に間違いない、とは思わないべきです。確実に知りたい場合はプロに同定依頼を出すことをお勧めします。

前置きが長くなりました。まずは働きアリです。側方から全身を見た写真と、頭部正面の写真です。
ウロコワーカー比較1
ウロコワーカー顔比較
大きさは揃えてあります。
?としているものは日本産アリ類画像データベース(http://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/J/)や日本産アリ類図鑑(寺山ほか、2014)など調べた文献において記述がなく個人的に違うと思った点です。
全体的にキタウロコの方が色が暗くがっしりしたイメージです。よく同定に使われている立毛に関してはウロコはまっすぐで短く、キタウロコは縮れて長いです。

これだけでも同定はできますが、2種の女王アリはもっと多くの違いがあり体長も大きく見やすいため、分かりやすいです。
Strumigenys lewisi-Q説明
これがウロコアリ(S. lewisi)の女王です。
Strumigenys kumadori-Q説明
そしてこちらがキタウロコアリ(S. kumadori)の女王です。

以下が比較です。側方から全身、頭部正面、胸部背面です。
うろこ女王比較2
ウロコ女王頭部比較1
ウロコ女王胸部背面比較1
いかがでしょうか。女王アリの方が分かりやすいと思います。脚の立毛に関しては、写真の撮り方の問題から写ってない部分があり確実とは言えませんが基節、腿節、頸節、付節に立毛があり、ウロコでは短い直毛、キタウロコでは長い縮れ毛であると思われます。ウロコの単眼については、スラダケ氏の記事ウロコアリの変異をご参照ください。
働きアリ、女王アリ双方に言えることですが、体色、立毛は個体変異もしくは標本作成による欠損があり、それのみで判断するのは危険であると思われます。

ウロコとキタウロコはパッと見全く同じに見えますが、よく見ると違いは小さいけれどいろんな部位が違うということが分かります。
種類が分からないとモヤモヤするもので、分かったときは気分がいいものです。この記事はそんなモヤモヤを解消するお手伝いができれば、と思っています。

最後に、2種の異なる形質にお気づきになり同定をする際もこの記事を作る際も参考にさせていただいたスラダケ氏に厚く御礼申し上げます。氏のキタウロコアリ再びでは上の2種の中胸部の立毛について、キタウロコアリ Strumigenys kumadoriでは上の2種にオオウロコを加えた3種の比較を見ることができます。同定の際はこちらも併せてご覧ください。
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今日は研究室のメンバーでSTAR WARS:The Force Awakensを観に行ってきました。
私はスターウォーズが大好きで、これを観るのをずっと楽しみにしていました。
新三部作が放映されたのが小さかった頃ということもあり実際に劇場で観たのは3だけで、当時もよく分からず観ていたのですが、その半年くらい後にスターウォーズ愛に目覚め、家にあるVHS、そしてDVDを毎週末観てはワクワクし、フィギュアを集め、ライトセーバーを振り回していました。なぜかエピソードVだけ家になくわざわざ借りて観ていたことからサンタにねだったこともありました。
中学の頃はレゴやバトルフロントなどのゲームをしたり大量にあるエピソードVI以降のスピンオフを通学中に読んだりしていました。
高校に入ると木の棒を振り回す動画を撮って、家に帰ってライトセーバーを合成していました。
そんなこんなで大好きなスターウォーズが、新たに始まる。観るしかありませんでした。
IMG_0962
都合で当日は観られませんでしたが、なんとか一週間以内には行くことに成功。映画館に着けば関連するガチャガチャを回す。いいクリアファイルや、BB-8をゲット。
劇場に入り、席に座る。

a long time ago in a galaxy far far away・・・・

ああ、感動しました。オープニングロールが流れていた間、いろいろな記憶が蘇りました。
感想としては、まあ3部作の一作品だしこんなものだろうと。分かりやすいところから細かいところまで過去作へのリスペクトがあって良かった。

実家に帰ってもう一度観に行きます。

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