7月初め.海に行きたくなった.勿論泳ぎにではないし,女の子とイチャイチャするためでもない(水着もサンダルも高校時代から更新されていない).

海というのは,私にとってあまり身近ではなく,海に近い松山に住んでいた頃も,1回生の春に採集で行っただけ.
せっかく福岡に越してきて,海も更に近くなったので,ちょっと出かけたくなった.

電車で数駅,砂浜に到着.暑い……よく見ると,浜を大型のハチが飛び回っている.ツチバチか…そう思ってスルーしていると,一個体が砂浜に降り立った.
Bembix nipponica2
これは…ツチバチじゃない!!!
ニッポンハナダカバチ(Bembix nipponica)だ!えー!こんなに大きいの!想像の3倍くらいあった.
あちこち飛んでるやつも全部ハナダカバチか…こんなところにいたなんて…
Bembix nipponica
なかなか止まってくれないので,写真が撮れない.
turiabu
ニッポンハナダカの巣の近くに,ツリアブが産卵していた.慌てて成虫が追い払っていたが,もう遅いのかもしれない.
Bembix nipponica3
最初に観察した場所から少し進んだところに,警戒心の薄い写真向きのお二人がいた.飛んでるところとか,動画とかいっぱい撮った.

海岸は暑い.撮影していると汗だくになる.少し木陰で涼んでいると,松林から黒光りする大きな虫が飛び出した.慌ててネットを振ると,たまたま入ってくれた.
kurotama
クロタマムシ(Buprestis haemorrhoidalis japanensis).このくらい大きいタマムシはヤマトしか採ったことがなかったので嬉しかった.短いアルミロッドとシフターしか持ってない人はタマムシ採るのに向いてない.

以下見られたもの.
gomidama
ゴミダマ.ハマヒョウタンは多すぎたので割愛.
kumo
大きいクモ.クモいっぱいいたが,アルコールを持って来忘れたので何一つ採ってない.
Monomorium intrudens
ヒメアリ(Monomorium intrudens)の女王.波がすぐそばに迫る場所にコロニーがあった.こんな乾燥したとこにコロニーがあるとは考え難いので,上から流されてきたのかも.アリはこうやって分布を広げていったんですね.

真夏を前にして激暑な砂浜であったが,それに見合う成果は得られた.海で採集するのも,なかなかにいいもんだな,と思えた一日だった.