昨日は大学から近く、研究室の学生がちょっと採集に行きたいかなってときに行く場所へ行ってきました。山に入りかけの、平地と山地の間くらいの場所で、ここがなかなか虫が多い。
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ハンミョウ(Cicindela chinensis japonica)。美しい。綺麗で大きいので、いたらつい採ってしまう。このあとニワハンミョウ(Cicindela japana)を見つけ、せっかくだしとこちらも採集した。タイガービートルかっこいい。
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アブラナに集まるハナバチを採集していると飛んできた。真っ白のよりこっちの方が好き。
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なんか大きい蝶がヒラヒラと飛んでる…この遅さなら捕まえられそう!と思い一振り。クロコノマ(Melanitis phedima)。名前だけは覚えてても姿が全く思い出せなかった。チョウも一通り覚えなきゃなあ。
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ここには大きなクサアリの巣があり、好蟻性昆虫を気軽に摘まむことができる。シナノセスジいないかなあ。

アリはクロナガ(Messor aciculatus)のオスがたまに採れた。メスはなし。最近はアリよりハチなので、スイープで入る種だけに留まった。それでも10種は採った。去年来たときはあまりハチが採れなかったが、今年はスイープしまくっているのでいっぱいハチが入った。
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ヒラタヒメバチの何か。
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生い茂るスギナの間を飛ぶヒメバチ。トウヨウマルヒメバチ(Hadrodactylus orientalis)。普段見るCryptinaeとかPimplinaeとかOrthocentrinaeとは違う、マルヒメバチ亜科(Ctenopelmatinae)のヒメバチ。春になると大量に現れる普通種だが、春の到来を感じられ、そこそこ大きいので見栄えもして好きなヒメバチ。
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フトマルヒメバチの仲間(Euceros sp.)。採りたかったヒメバチの仲間で、オスの触角が途中で平たくつぶれたように幅広になる超かっこいハチ。でもこれはメスなので特にそんな特徴はない…。生態もカギバラバチやツチハンミョウに負けず劣らず変態的。

ハチが飛んでこないかと林縁で待ち伏せていたとき、大きな虫が横切るのが見えたので慌てて振ってなんとかネットイン。大きさから大きめのヒメバチか、勘違いでガガンボか…と思って中を覗くと…!?
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で、デカい!デカい蚊が入ってる!一目でオオカの仲間だと分かった。といっても有名なトワダオオカ(Toxorhynchites towadensis)くらいしか知らない。にしてもデカい!吸血するカをそのまま大きくしたものだとは聞いていたが、こんなに大きいとは…。しかも胸部の側縁に黄緑色の輝き、腹部も青い金属光沢。これは…いい虫だ。持ち帰ってハエに詳しい先輩に伺ったところ、トワダオオカで間違いないとのこと(トワダ以外のオオカ亜科は南西諸島にしかいないとかなんとか)。まさか会えると思っていなかったので、こんな四国の普通の山に、トワダオオカがいたことが驚きで、嬉しかった。

今回は虫が沢山見られて完全なシーズンの開始を感じられ、またいい出会いがいくつもあった。ただ、沢山採れると標本作りがけっこう大変…嬉しい悲鳴ですけどね(笑)