5日目の朝。採集地のすぐ近くで泊まっていたが、遅く起きたせいで先輩は既に採集に出かけていた。
眠くて山に登る気にならないので目の前のアベリアに来ているハチを狙うことに。
IMG_9886 (2)
ちょっと掬うだけでこれ。コハナバチさんハキリバチさんおはようございます。
IMG_9878 (2)
ふと美しいガが目にとまった。このガは私でも名前を知っている。オキナワルリチラシ(Eterusia aedea sugitanii)。翅の緑色が吸い込まれそうな美しさだ。顔も見たいな~、採集はその後でいいや~、とたかを括って写真を撮ろうとしたら飛んで行った。網を構えたときには姿はどこにもなかった。なにやってんだバカ。

先輩も朝の採集を一通り終え(足をダニにやられていた)、私がチョイスした採集地、島の北部へ。
IMG_9911 (2)
対馬ではこのようなものをいくつも見かける。これは、対馬の養蜂で用いられる蜂洞と呼ばれる巣箱で、下の隙間から蜂が出入りする。今回の採集では、ほとんどミツバチの入った箱は見られず、空のものばかりであった。それだけでなく、養蜂に用いられているニホンミツバチ(Apis carena japonica)も一頭も見かけなかった。これは"あのハチ"の影響も少しはあるのかな…そう思いながら進んでいくと、"あのハチ"が現れた。
IMG_9905 (2)
IMG_9908tut (2)
つい最近定着が確認された、ツマアカスズメバチ(Vespa velutina nigrithorax)。中国原産で近年急速に分布を拡大している外来種。今まで南部でばかり採集していたので姿を見なかったが、北部ではけっこう見られた。大きさは聞いていた通り小さい。色合いは南西諸島に生息するツマグロスズメ(V. affinis)を黒っぽくして腹部の黄色の位置を入れ替えたような感じ。北九州には来ちゃったけど、本土には来てほしくないなあ。

他にハナバチを大量に捕まえ、そこそこのテンションで日中の採集は終了。
IMG_9926uygi
すっごく綺麗な夕焼けを見ながら(ではないが)北部の温泉に入り、夜へ備える。

この日は夜の山登り。昼間とは違う雰囲気にワクワクドキドキしながら登り、虫を見つけたらつまんでいく。
IMG_0020 (2)
もうお馴染みのアメイロオオアリ(C. devestivus)。この個体はメジャーワーカーで、頭が大きい。アメオオは基本的にクロオオアリ(C. japonicus)やムネアカオオアリ(C. obscuripes)より一回り小さいが、こいつはそれらと遜色ないサイズだった。
IMG_0021 (2)
森の住人風。今回多数見かけたことでどんなところにいるか分かったので、愛媛でも採ってやる。
写真には撮らなかったものの、アメオオの他にもチクシトゲアリ(Polyrhachis moesta)が複数得られた。意外と夜活動してる?
IMG_0019 (2)
あかがえる。
IMG_0023 (2)
石をひっくり返したらいたサンショウウオ。どの種類になるのだろう。
IMG_0024 (2)
キオビ(Episcapha flavofasciata lucidofasciata)。いい色だ。
IMG_0026 (2)
タイショウオオキノコ(Episcapha morawitzi)3兄弟。いわゆる普通のオオキノコの色をしているが、デカい。

山には当然灯りなどないわけで、真っ暗闇を進んでいく。そんな中、上方に光が見えた。ライトの灯り。動いている。複数。
これは同業者に違いない、と思い駆け上る。出会ったのはkinkysの方々。Twitterでのフォロワーさんがちらほら。Twitterから同時期に対馬にいらっしゃることは存じてましたが、まさかここでお会いするとは(実は先輩は博多港で既に話していたらしい)。なかなか楽しくお話することができました。

秋の対馬の山中で、虫屋同士が立ち話にふける。いいものじゃないですか。