一年前、私は初めてこの場所を訪れた(南国四国参照)。
今年もまたこの場所に足を踏み入れたわけだが、去年の自分(ヒメオオズとアズマオオズを間違える、オサムシをスルー等)とは大きく違う。
他の皆は今年もオレンジ色のアレ目当てだったが、今年の私はアリ目当てであったのでオレンジのピコピコは諦め気味であった。ここのアリは面白いと色々な方から聞いていたので、とりあえず片っ端からアリを探し、あわよくば幻のアリを…と思っていた。
ホソウメマツ
ホソウメマツオオアリ(Camponotus bishamon)。南西諸島に分布する種だが、高知南部にも生息する。高知は南国だ。
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オオシワアリ(Tetramorium bicarinatum)。我が家にも生息する南方系のアリ。このアリは愛媛県にも生息している。
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このアリは土壌を篩っていると現れた。ウメマツアリの仲間に見えるが、普通ウメマツアリは朽木や倒木など木に住んでいるもので、土壌中からホイホイ出てくるものではない。よくよく調べると、このアリはタテナシウメマツアリ(Vollenhovia benzai)であることが分かった。こいつも南西諸島に生息するアリだ。
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ここでも現れたイトウカギバラアリ(P. itoi)。今回も例によって一頭のみ。
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ノコギリハリアリ(Stigmatomma silvestrii)。見つけるのは3度目だが、何度見つけても嬉しい。今まで姿を拝むのに苦戦してきたアリたちが十数分で次々に現れてくる。恐ろしい場所だ。
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タテナシウメマツに続き今回初見のアリ、トカラウロコアリ(Strumigenys membranifera)だ。やたら小さなウロコがいるなと思ったら本種だった。北にもいるが南に多いアリで、トカラとついているが全世界に生息する。愛媛で記録があるものの採ったことのない種の一つで、今年中には県内で採りたいと思っている種の一つ。
ぱうぱうを探してツバキの幹を眺めていると、小さなアリが尻を上げながら素早く走り回り、木のくぼみの巣に入っていくのが見える。このアリは局所的に分布する、足摺岬を代表するアリである。このアリの話はまた別に書く。内容が多くなり過ぎそうなので。

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高知名物を食して帰宅となった。二度目の岬、今年も去年とは違う意味でいい思い出となった。来年も行くぞ~!