邑遊自適~好蟻性的俺~

昆虫(アリ)を中心に、たまにしょうもない趣味を綴っていく日記。 笑いなしオチなしでの~んびりやっとります。コメントやリンクも大歓迎です(リンクの際はご一報ください)。画像の無断転載はお控えください。

現在、採集した日本産アリ類(2014~)は161種(雌86種,雄48種)!!! 全てのアリをこの目に焼き付ける!!!

松山での生活が残すところ3か月となった昨年12月,気軽に四国の虫を採集できなくなることを惜しみながら土をかき集める日々を過ごしていた.
せっかく四国に居たのに,ヒゲブトオサムシも,タカネルリも,メクラチビも採ることができなかった.四国,愛媛,松山らしい虫を何も採ることができなかった……自分の採集能力の低さに怒りと悲しみを感じながら,かの未記録科を採集した場所のツルグレンの産物を眺めていると,見慣れない形の甲虫を見つけた.
nipponomarolia matsuyamensis-
この姿,実物を見たことはなかったがすぐに何者か分かった.
マツヤマハネナシナガクチキ(Nipponomarolia matsuyamensis)だ.ハネナシナガクチキ属及び本種は三代目教授の先生が記載されたもので,属名には日本らしい名がついており,種名には松山らしい名前がついている.まさに松山を代表する昆虫といっても過言ではないだろう.
Nipponomarolia matsuyamensis
篩い採集をする自分にとって,この虫も採りたい虫の一つだった.しかし,採集される時期が冬ということもあり,寒がりで冬に採集をやらない自分にとっては縁のない虫だと思っていた.最後の最後で同情してくれたのだろうか.松山の人はよそ者にもとても温かいが,虫まで温かいのか.

調べてみると採集地は本種の既産地だった.なんの新規性もないが,採りたかった種を採ったときの喜びは何物にも代えがたい感情である.
松山で採集をやってきた甲斐があったと,これで少しは言えるだろう.
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最近のツルグレンで採れた甲虫たち.
Agathidium (Agathidium) cariniceps
タマキノコムシ.専門の方からはニセオオマルタマキノコムシ(Agathidium cariniceps)ではないかとご教示いただいた.そうすると,大学の大先輩で4代目教授の先生が記載された種ということになる.
maguso
マグソコガネ?クロツツマグソ以外が落ちたのは初めて.全然分からないけどカッコいい.
hanekakusibium
hanekakusi2
細長いハネカクシたち.今回ハネカクシはいっぱい落ちた.ほとんどはいつメンだったけど,この人らは久しぶり.
Ectomychus basalis
カタベニケブカテントウダマシ(Ectomychus basalis).一緒に採れたホソテンダマ系男子よりこっちの方が初採集だったし綺麗で嬉しかった.
kokemushitati
胸が広い系のコケムシ.コケムシはみんな好き.
Dernostea tanakai
嬉しかったもの,ダエンキスイ(Dernostea tanakai).頭が引っ込んだ写真しか見たことがなかったので最初ムクゲキスイかなにかかと思った.最近この辺の虫に良さを感じてきて段々抜けられなくなってきている.やっぱり好きなものは多い方がいい.
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西表島最終日.張り切ってはみたものの,船の時間まではわずかしかない.一か所まわってそれで終わりだ.
miyakokin
ホテルの前に居たミヤコキン?(ミヤコキンの学名を調べるとPhilia miyakonusLampromicra miyakonaが出てきて今はどっちか分からなかった)
前日に調べた場所をナビに入れ,いざ出発.

到着してみると,うん,海に近い林でハチがいそうだ.
Xanthopimpla punctata
早速入ったこちらは人気のキサピン.腹部の背板の紋と産卵管の長さからXanthopimpla punctataだろう.
Diplazon ryukyuensis
Diplazon ryukyuensis?カラーリングは記載と一致.
ヒメバチの他にもコマユや有難いハチなど結構密度は高かった.たぶん未記載のヒメバチも採れた.
haetori
あら綺麗なハエトリ.
hitorimodoki
ヒトリモドキの何か.南国感.
benibo
ミナミボタルみたいなの.春感がある.オオバヤシミナミボタル(Drilaster ohbayashii)とかその辺?全然調べてないです.

スウィープのみで篩いはせず,飛ぶ虫と戯れた.楽しかった.
minato
余裕を持って港に到着.あっという間過ぎた5日弱だった.やり残したことばかり,本当に何もできなかった.
西表島,またすぐに戻ってくるぞ.
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旅行もいよいよ終わりが見えてきた.
全然アリ採れてないじゃん!ということで,本腰を入れて篩うことに.
Mitsuha
まず出てきたのはこちら.ミツバアリ(Acropyga sauteri).なんと,写真を撮り損ねていた.撮ってる場合じゃねえ!と焦っていたということか.
三つ歯がある.点のようなおめめが可愛い(Eヨへ・ )
aridukatiisai
aridukamusi2
一番多かったアリヅカムシ.なんていう奴だったか忘れてしまった.触角の先端が印象的.
nankahanekakusi
大腮がかっこいいハネカクシ.体もけっこう大きくて良い.
Myrmecina ryukyuensis
八重山の篩いの供,コガタカドフシアリ(Myrmecina ryukyuensis).本土のカドフシアリ(M. nipponica)よりよっぽど多い.どんなササラダニを食べているんだろう.
Aphaenogaster tipuna2
林縁の材からはアシナガ.西表に多いタカサゴアシナガアリ(Aphaenogaster tipuna).美麗種だ.
Aphaenogaster tipuna
初めて女王様に謁見.うん,女王様もお綺麗だ.
takasagonosu
こちらは石の下に広がっていた別のコロニー.右上になにか殻のようなものが見える.これは最初餌の残りカスかなんかだろうと思っていた.
しかし,その後も石をめくっていくと,あるものがよく見られ,もしかしてこれじゃ…?と思ったり思わなかったり.
tyoutyonosanagi
シジミチョウの蛹.少なくとも5つは見た.こんなとこで蛹化していて食べられないのだろうか.2つはアリの巣の中に転がっていた.
あれはなんという種だったのだろう.私はチョウについては不勉強なものでシジミが石の下で蛹になるとは知らなかった.
akadaruma
再び篩い.アカダルマコガネ(Panelus rufulus).赤いマメダルマみたいなの.実は大学1年のときに行った石垣遠征で採っていたが,毒ビンの中で行方不明になってしまっていた.今度は大丈夫.赤くて綺麗.
Euponera sakishimensis2
赤といえばこいつが採れたのは嬉しかった.Euponera sakishimensis
アカケブカハリアリ(Euponera sakishimensis).ケブカハリアリの八重山ver.で,ちょっと赤味があるほか姿も少しずつ違う.色が付いているアリは綺麗だが,もともと金色の毛を持つケブカハリアリに色が付いたら最強である.
石垣島にもいるが,前回の遠征では出会うことができなかった.沖縄のアリの記録がほとんど世に出ていないせいもあるが,記録が少ない種の一つ.
koutyuusp1
アリはネタ切れ.この甲虫は初採集だった.ちっちゃくてかわいい.
nakakotyu2
nakakoutyu
これはなんという奴だったか…細長い系.一匹だけ落ちた.
diapri2
なんか変なアリがいる!と思って採ったらハチでした,というのは私にとってはよくある話だが,このハエヤドリクロバチを見たときもなんだ!?Newか!?!?と一瞬思った.冷静に考えて体長に対してこんなに触角の長いアリはいない.しかし,羽が短い(無翅かどうかは未確認)ハエヤドリクロバチはいくつか見てきたが,こんなタイプは初見だった.

どうにかこうにか初採集種(アカケブカ)を落とし,面子を保ってホテルへ戻る.
もう明日には帰らなければいけない.最後を飾るにふさわしい場所を,ホテルのおっちゃんと一緒にグーグルマップで探してさっさと寝た.
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前回の更新から9か月が経った.いい加減書かないと忘れてしまう.
hune
朝.次の日から仕事がある両親を見送る.なかなか一緒にいることがないし,もっとあちこち観光地に行けばよかったかな.
kanmuri
電柱にとまる天然記念物.
前日,夕方しか篩い採集できなかったので同じ場所に向かう.あそこは環境よさそうだ.
着いたら網などに目もくれずシフターを取り出す…と,目の前をヒメバチが通過.こんなんばっかだ.
yaitokana
kanimusi
篩い始めると,早速出た.ヤイトムシとカニムシ.とりあえず採るが,いつか種名が分かる日が来るのだろうか.
benten
旧アゴウロコ.多分イガ(Strumigenys benten)ですな.ケブカを期待しつつ毎度毎度イガウロコ.八重山だと普通.
nakahanekakusi
見たことある形のハネカクシ.綺麗だな,と思って写真を撮り終えると飛んでいってしまった.
arisimi
アリシミの類.ツヤオオハリアリ(Brachyponera luteipes)の巣から.ホストの記録あったっけ.節操なく入ってそう.
yotubato
お?新顔.この色と形は…
yotuba
おお~これは!ヨツバアリ(Acropyga yaeyamensis)だ!
アリ界のよつばちゃん.黄色いけど.
ヨツバアリは漢字で書くと四葉蟻ではなくて,四"歯"蟻.大腮に4つ歯があるからよつば.日本には三葉,四葉,五葉がいる.四歯は2種いるが,ヨツバアリとはだいぶ姿が違うので見れば一目瞭然.

ヨツバアリで勢い付いたか,次々にアリを落としていく.
uroko-nohime
ヒメウロコアリ(S. minutula).昔のStrumigenysでは大腮が短い種.よく採れるキバナガウロコ(S. stenorhina)の大腮が長いだけに超短く見える.
kakubara
カクバラアリ(Recurvidris recurvispinosa).学名カッコいい.日本では一種だけ.世界的にも種数は少ない.
aridukamusi
アリ以外には小さいアリヅカムシが大量に出た.この大きなアリヅカムシは一頭だけ.
enmamuti
エンマムシも出た.他にも甲虫はコケムシとかミジンムシダマシとかよく見たような気がする.段々土壌性甲虫にも興味がわいてきた.
tuyao-siro
そういえばこんなのも.同じ材から出したツヤオオハリアリとシロアリが鉢合わせになって狩られているところ.
小さいながらも迫力満点.

気が付けばもう夕方になり,お腹も空いてきた.腹が減っては戦ができぬ.とりあえずご飯にして夜また出かけよう…と思っていたら!ちょっと休憩しようと思って横になっていたら!いつの間にか朝になっていた…….そんなに疲れていないつもりだったが,初採集種を採って得た嬉しさエネルギーでなんとかしていたのだろう.まあいい休息になった.朝風呂していざ出陣.つづく.
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