邑遊自適~好蟻性的俺~

昆虫(アリ)を中心に、たまにしょうもない趣味を綴っていく日記。 笑いなしオチなしでの~んびりやっとります。コメントやリンクも大歓迎です(リンクの際はご一報ください)。画像の無断転載はお控えください。

現在、採集した日本産アリ類(2014~)は157種!!!全てのアリをこの目に焼き付ける!!!

先週になってしまったが、天気がいい日に川に行ってきた。かれこれ河川敷で真面目に採集するのは2年ぶりくらいか。
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オオハサミ(Labidura riparia)。大好きな虫。小さい頃川や海で採集をしたことがほとんどなかったので、長い間図鑑の中の虫だった。周りの人はゴミ扱いするけど、私はとても大切にしている。
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紋のあるテントウ。よく川に生えてる葉の細い草本を掬うといーっぱい入った。可愛い。
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石を起こすとマルガタゴミ。テネラルかな?元々こんな感じ?
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コメツキ。一緒に写ってるのは抜け殻?
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ハバチ。あんまり土手でスイープをしなかったので、これとあと2種くらいしか採れなかった。
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野口さん。今まで採ったことなかった。2mmくらいのゴミムシがほとんどだったのでこれの大きな陰を見たときは何奴!?と思った。いや、本種でも十分嬉しいけど。
ノグチアオの属名はChlaeniusとかLithochlaeniusとかHemichlaeniusとか出てきたけど、今の体系に従ったらどれが正解なんだろ。Lithochlaeniusは亜属名になってた論文もあったけれど如何に。
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変なハチだ!と思ってよく見たらアリだった。クロナガ(Messor aciculatus)。普段ならもう一週間くらい早く飛ぶものだが、これが今年の初見。今年は寒かったので遅れたのかな、とか思ったり。
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メスは飛んでるのが見えて種類が分かった上でネットインした。実は未だに県下の記録がない。こんなにいっぱいいるのに。記録といえば、カラクロ(Camponotus sachalinensis)とヒメキ(Plagiolepis flavescens)の標本を見てみたいものだ。うちの県、この2種の記録があるんだもんな…。


基本スイープで疲れたら石起こし、という風にやっていたが、いろんな甲虫が出てきた。多分みんな普通種なんだろうけど、普段行かない場所で採集すると、採れる虫全てが素晴らしく感じる。採集自体が楽しいのだ。
この気持ちを忘れたら終わりだな、と思う。

今日は、これまで行ったことのない場所を攻めてきました。
初めて行く場所では採る虫全てが初採集。どれだけ採れなくてもそれだけでモチベーションを保てます(ホントに保ててるだろうか)。
前の日の雨の影響かまだ午前中で気温が低いせいか、草に露がついておりスイープすると水を吸って網がやたら重く…しかも湿ってるせいでハチの翅も濡れ、なかなか上がってこない。採りにくい…少し寒いし失敗だったか…?
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一匹のハチが網から地面に落っこちた。ヒメスギナハバチ属(Loderus)のハバチ。こいつらは春に出てくるハバチで、この時期遠目でも見えるくらいブンブン飛んでいる。個人的にシーズンの到来を告げてくれる虫の一つだと思っている。
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いっぱい居る虫だけど、春先は採集できること自体が幸せなので、ついつい採ってしまう。


そうだ、ハバチを採ろう。いつもヒメバチ採らなきゃって気負っているが、たまには気分転換も大事。
段々気温が上昇し、草が乾いてきた。ハチが飛ぶ姿が目に見える。ハバチを狙ってスイープしていくと、ハバチはもちろん、他のハチも採れてきた。
吸虫管がハチでわちゃわちゃする様子を見て、春の訪れを感じ、こんな私に捕まってくれる間の抜けた心優しい虫たちがこんなにもいることに感謝した4月の午後を過ごした。


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P.S. 今年の松山は桜の開花がかなり遅く今が満開(少し落ちてきたかな?)。吹雪いてきた花びらを餌と間違えてかけよるクモに心が和んだ。
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西表島二日目。この日からだいぶ長い時間採集にあてられるので、少し遠くまで車を走らせる。
目的地に到着すると、車窓からてふてふが沢山飛んでいるのが見えた。これは期待できそうだ(チョウは採らないけど)。

歩いて網を振るだけで虫が飛び出してくる。すごい…さすが南の島、3月だろうと関係ない。
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こいつらは網で掬うまでもなく多いことが分かった。
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一日目に港の近所で不妊虫放飼がどうのこうのって書いてあった車が停まっていたし、このミバエはもしかして放されたウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)なんかな、とか思いつつ進んでいく......…しかし、ミバエは入るがハチが全然入らない。まだ早いのかな…とかさっき思ったことと真逆のことを考えながら、淡々と網を振る。
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あ、そこそこの大きさの甲虫が入った。
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クビナガゴミムシだ。綺麗。雰囲気はフタモンクビナガに近いけど、エリトラの模様が全然違う。暇があったら原色めくってみよう。
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あ、カマキリの幼虫だ。可愛い。ハラビロかな。
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あ、四国にもいる奴だ。ヨツモンカメノコハムシ(Laccoptera quadrimaculata)。分布を広げている種で、沖縄でなくとも九州と四国であれば採れる。九州(地元)と四国(下宿先)にすんでいると書きつつ採ったことがなかったので、けっこう嬉しかった。うちの大学の人と縁のある虫。
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もいっこカメノコ。タテスジヒメジンガサハムシ(Cassida circumdata)。スイカみたいな模様が素敵。実はこの虫に初めて出会ったのは台湾で、そのときは海外のカメノコハムシきれ~、とか思っていたものだった…おまえ日本にもおったんかい!

そろそろハチも採らんと…
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ハチが採れないといっても、このコハナバチとメンハナバチ、ツヤハナバチは多かった(多分ほとんど同じ種だろうけど…)。そして撮ったときは気付かなかったが、
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こいつわりと絶望的だった。


ちなみに、
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同じ個体。無事に逃げ切ったというか気付かない間に他の花に移ったというか…。生きるか死ぬかは結構運だ。
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申し訳程度のチョウ要素。リュウキュウアサギマダラ(Ideopsis similis)ばかりでアサギマダラ(Parantica sita)は見たっけ…という感じだった。石垣島ではアサギマダラも少しは見たけど…。

イエローパンを置けば大量に採れるコバチやクロバチばかり集まり、せっかく網を持っている意味がないじゃないか!と思い始めたころ、目の前を黄色いのがよぎる。ハエか?いや、あの大きさと動きはハエっぽいけど見覚えがある。少し前まで杖になっていた網をとっさに振り、採った。
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キサピン!キイロヒラタヒメバチだ!こいつらは綺麗な黄色をしていることもあり人気のグループだ。南の方に多く、日本本土では採れる種はたかが知れている。
しかし!ここは西表島!きっと南西諸島でしか採れない奴だろう!同定楽しみ~!
とその場では思っていた。しかし、採集を終えてアルコールに移す際に既に嫌な予感がしていた。
予感は当たり、本土にも居る一番の普通種、ミノオキイロヒラタヒメバチ(Xanthopimpla clavata)でした。でも、綺麗なハチであることに違いはないし、本種を佐賀で初めて捕まえたときはけっこう感動したものだ。

正午になったところでご飯のため採集終了。水溜りから枯れ葉を網代わりにゲンゴロウを採ったり、大きくて綺麗なツチバチを採ったりと採集自体を楽しめた。
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車に乗る前に綺麗なバッタを見つけた。イリオモテモリバッタ(Traulia ornata iriomotensis)の幼虫だろう。モリバッタの中ではイリオモテが一番綺麗と聞いていたので見てみたかったが、少し残念なことに幼虫だった。今度は成虫を見たいな。

昼ごはん(もう何食べたか覚えてない)を食べてからは海へ向かった。結構写真を貼ったのでまた次回。今回はアリ、なし!
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先日甲子園へ母校の応援に行った日、帰りのバスまで時間があったので少し気になる場所へ行ってきた。
阪神電車からポートライナーに乗り換え、適当なところで降りる。目標は、人工島で大量に居ると聞いていた。三月の下旬、まだようやく虫たちが活動を始めるくらいの季節。しかも肌寒い曇りの午後だったが、そいつらなら間違いなくいるだろう。

しばらく歩くと、早速見つけた。といっても目的の虫ではなく、日本在来のもの。トビイロシワアリ(Tetramorium tsushimae)やムネボソアリ(Temnothorax congruus)が、こんな寒さにも関わらず一生懸命歩いていた。
だいぶ歩いた。途中おじさんに道を訊かれてビックリしたが、訊かれたのがさきほど降りた駅だったので助かった。にしても、全然いないじゃないか!うーん、まだ寒いから出てないのかな、場所が悪いのかな…。

少し雨が降り出してヤな感じになってきたとき、道路脇のアスファルトに行列が。
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これか…?この色、間違いない。こいつか…。
初対面はこんな反応だった。もっと"おおおおおぉぉぉぉおお!"みたいな感じになると思っていたが、意外とあっさり。
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アルゼンチンアリ(Linepithema humile)。言わずと知れた外来種、アリの中では虫屋、一般人問わず知名度が高い。もはや説明不要の侵略的外来種の本種は、人や物資の移動にくっついて世界に広がり、日本では1993年に広島で初めて見つかって以降日本各地で確認されている。日本では特定外来生物に指定され、世界的には世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれるなどブラックリスト入りを果たしている。人工物に入り込む、農作物を弱らせる他、なんといっても同じ場所にすむ他種のアリを駆逐することが問題となっている。この辺はネットや本の方がはるかに詳しいのでそちらを参照ください。
参考文献
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室,2013.アルゼンチンアリ防除の手引き.78pp.

で、アリ屋としてこのアリに出会って思ったことは、イメージとだいぶ違ったな、ということ。アルチンを語るときに実際見たこともないのに知った風に語っていたことを恥じた。
本やネットで見て感じていたこれまでのイメージは、"アルゼンチンアリは小さく、素早く、ルリアリやアミメアリに似ている"みたいなものだった。
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左がアルチン、右がトビシワ。
まず大きさ。2mmくらい、小さい、みたいなイメージだったので、同じくらいのニセハリ(Hypoponera sauteri)とかウロコ(Strumigenys lewisi)程度の大きさをイメージしていたが、全然違った。わりとデカい。これは、コヌカ(Tapinoma saohime)もそうだがそのうに餌を貯めるとだいぶ腹部が伸長して図鑑の表記より大きく見える。トビシワと並べたが、同じくらいだ。アリ屋的には、まあまあ普通サイズだ。
次に、動き。これは早春で気温が低かったことが関係しそうだが、けっこうのろまだった。イメージとしてはアワテコ(T. melanocephalum)くらいワチャワチャしてると思っていたが、そんなことなかった。
最後に、似ている種。アミメはともかく、ルリアリは亜科も同じだし遠目からだと間違うかも…とか不安に思っていたが、杞憂だった。全然似てないよ!普通の人はともかく、アリ屋なら間違うことはまずなさそう。出会うまではサクラアリも少し似てるかも…とか思っていたが、色は少し似ていても、大きさも動きも全然違う。今後コイツが目に入ったら一発でアルチンと分かるはずだ。

本種はまだ四国では徳島で食い止められているが、いつ他県に入ってくるか分からない。入られたらどうするかよりも入られないためにどうするかを考え、行動に起こしていかなければならない。

※上の意見はアリ屋としてのものです。虫屋でもアリなんか興味ないしよく分からんなぁ…という方や、虫のこと全然分かんないという一般の方は安易に同定しないようにしてください。誤同定はかえって混乱を招きます。しかし、心配に思ったらその地域の自治体や関係機関に連絡することをおすすめします。参考文献の防除の手引きは同定の方法も載っているので、そちらもご参照ください。
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3月に行ってきた西表島のことを書きます……

              ↓どうでもいい独り言↓

今年の春休みはどうしよう。
一昨年は石垣島に行ってとっても楽しい思い出を作ることができた。昨年は、残念ながら学会とその準備で遠くには行くことができなかった(学会は楽しかった)。今年はどうしよう。旅行好きの親から送られてきた遠征候補に目を通しながら、いろんな南の島の採集記に目を通しながらぼーっと過ごしていると……いつの間にか2月も半ばを過ぎていた。もう決めなくちゃー、と狙いを沖縄島、久米島、西表島に絞る。本島はまた何度も行けるだろうし、西表は前に行った石垣とたいして住んでる虫変わらないだろう。久米島行ったことないしなんか面白そうだからここにしよう。1人のんびり久米島旅。それもいいじゃないか。場所が決まったので資金援助のために親に電話をした。
久しぶりに親と話し、沖縄はいいねえとかなんとか言っていると、親は10年くらい前に家族で行った八重山諸島めぐりの旅の思い出を話しだし、私もそのことを思い出していた。初めての沖縄、なぜか本島には行かず石垣島、西表島、竹富島、波照間島を巡った(与那国島は飛行場の天候が悪く上陸できなかった)。同じ九州とはいえ、全くの別世界。生えている見たこともない植物、飛んでいるカラフルな蝶、青く澄んだ海…。その全てに感動した小5の春。その後も中1、中3のときに家族で行ったが、その際はどちらも沖縄島のみで、両親が八重山の地に降り立ったのは一度だけだった。2年前の石垣島遠征を終え帰ってきたとき、息子の思い出話に目を輝かせていた両親。
いろいろ話して、私は久米島行きをキャンセルし、約10年ぶりの西表島に、家族で行くことを決めた。

                 ☆本編開始☆
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来た。私にとっては高校の修学旅行以来5年ぶりの西表島。両親にとっては11年ぶりである。家族での沖縄は7年ぶり。
家族での沖縄もそうだが、思えば家族旅行も久々だ。私が下宿していることと親の仕事から、なかなか行けなかった。今回も大人に春休みなどないわけで、期間は短め。だから、採集記ではなく旅行記ということにしよう。
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港から臨む西表の森。このときはまだ、石垣の焼き直し(とても失礼)という認識があった。前日ものすごい大雨が降ったとかでどこも湿っていて、篩いをするには少し不利。まあ初日だし久しぶりに虫が採れる感覚を味わおう、と車を借りて泊まるホテルへ向かいつつ適当なところで採集。
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西表で初めて目にしたアリが、これ。黄色いクレイジーアント、アシナガキアリ(Anoplolepis gracilipes)。外来種で世界中いろんなとこに広がり、持ち前の繁殖力と強い蟻酸で侵略する。オーストラリアのクリスマス島で大量に発生するカニにちょっかいを出すことでテレビでもたまに見かける。まだ網はトランクに入っており吸虫管しか持っていなかったので、しかたなく吸う。蟻酸きつい。ケアリの女王くらい。
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サシガメ。キベリヒゲナガサシガメ(Euagoras plagiatus)とかいう奴だろうか。サシガメの肩に生えたトゲかっこよくて好き。
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跳ぶ系ハムシ。よく跳んだ。

ガの死骸に集まるクロヒメアリ(Monomorium chinense)を仕方なく吸っていると、目の前を黒い羽ばたきが。珍しくとっさに反応して吸う。そのときガも一緒に吸ってしまったが、成果は素晴らしいものだった。
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ベッコウバチだ。なぜ羽ばたきが黒く感じたかはすぐに分かった。このベッコウ、翅が黒い!
翅に白い紋があるベッコウならけっこういるが、こんなに黒い翅をもつ奴もいたのか…と驚いた。羽ばたくと、濃い黒の中に白い二重線が見えて超かっこいい。このカッコよさは、生きて羽ばたいているものでしか見られない。もしかすると、普段イエローパンに大量に入っているベッコウにもこんなかっこいい部分を持っていたものがいたかもしれない。やっぱり、虫は生きているときが一番だ。
ちゃんこめさんよりニセヒラカタクモバチ(Apinaspis myrmecoides)かもしれないとご教示いただきました。今度同定してみます。

ホテルに着き、チェックインしてのんびり。夕飯を食べて少しホテルの周りを散策。このホテル、けっこう周りが緑いっぱいで、ここだけでも普通に採集できそうな感じ。ヘッドライトを手に持って懐中電灯代わりにし、ケブカアメイロオオアリ(Camponotus monju)でもいないかと探す。
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ここでも黄色いのが。コロニーで移動していたらしく、女王も見られた。この種の女王は初めて見たので、ありがたく採集。
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ホテルの灯りにきていたカメムシ。西表とはいえまだ肌寒い夜だったが、この他にもチョウやらガやら、ゾウムシ(たぶんシロアナアキ)もきていた。
結局ケブカアメイロオオアリは採れず。ケブカアメイロアリ(Nylanderia amia)は採れたけど。
初日は夕方からだったため採集は全然だった。明日からは頑張ろう、と次の日に行く予定の場所をカーナビに入れて、1日目はすぐに寝た。

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